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クーリングオフって何?

 最近は、テレビとかでも、よく耳にするようになった「クーリングオフ」という言葉。言葉は知っているけど、実際にどういうものかは、よく分からない。または解約できると知っていても、クーリングオフの手続きはどうしたらいいのか分からないという人は多いと思います。

 訪問販売、電話勧誘販売、特定継続的役務、連鎖販売取引、業務提供誘引販売取引などの場合、消費者がつい申し込んでしまったり、契約をしてしまったとしても、一定の期間内であれば、「書面」によって申し込みの撤回や契約の解除をすることができます。このことを「消費者にもう一度冷静に考える期間を与える」という意味でクーリングオフと言います。

 いったん契約をしたら、原則として一方的に契約を取りやめることはできませんが、クーリングオフの規定は相手業者の意思にかかわらず、契約を取りやめることができ、解約したり理由も必要ありません。

 クーリングオフは消費者にとって、とても有利な制度ですので、いつでもクーリングオフできたり、どんな取引でもクーリングオフできるようであれば、業者の商売が成り立たなくなってしまいます。そこで、クーリングオフには適用される取引と期間が定められていて、原則として、それらの用件を満たしていなければなりません。

  そもそも、クーリングオフのできたきっかけはなんでしょうか?この制度は昭和51年に「訪問販売法」という法律によって、定められました。その背景には悪質業者による、消費者の被害の急速な増加がありました。その後、何度か改正され、規制対象が増えて、現在に至ります。現在では、訪問販売だけではなく多数の悪徳商法にクーリングオフ規制がかかってきています。現在の主な法令は「特定商取引に関する法律」と言います。

●特定商取引法のクーリングオフ期間

 クーリングオフは業者から契約書面を受け取った日から始まり、その日が1日目となります。商品を受け取った日ではありませんので、注意してください。

販売・取引形態
販売方法
法定期間
訪問販売

訪問販売全般(家にセールスマンが訪問して契約)

8日間

キャッチセールス(路上などで呼び止められ、営業所等に連れて行かれ契約)

アポイントメントセールス(電話や郵便で販売目的を言わず、営業所に呼び出し契約したり、特別に選ばれたことなどと有利な条件で誘い出し契約)

催眠(SF)商法(ビラなどで誘われ会場などに行き、閉鎖的状況の中で話のうまい販売員にのせられ契約)

点検商法(リフォーム商法)(無料点検をしにきたと言い、家に上がりこみ、修理した方がいいなどと言って契約)

電話勧誘販売

電話勧誘販売全般(電話をかけてきたり、特定の方法により電話をかけさせることにより勧誘され契約)

8日間

資格商法(職場や自宅などに電話をかけてきて、国家資格等を勧められ契約)

業務提供誘引販売

内職商法(販売する商品などを買ってくれたら、その商品を利用した仕事を提供するので利益が得られると勧誘)

20日間

モニター商法(商品を購入し感想などを提供したら料金を支払われる契約)

連鎖販売取引

マルチ商法(商品を買うなどの負担をして、その買った商品などを他の人に売ることにより利益が得られると勧誘。他に紹介料、入会金なども含まれる。)

20日間
特定継続的役務

エステ、語学教室等(エステ・語学教室・家庭教師・学習塾・パソコン教室・結婚相手紹介サービス)

8日間

●クーリングオフの通知

 クーリングオフは「書面」によって行わなければなりません。その理由としてはクーリングオフを行ったことや、その日付について後日紛争が生じないようにしておくためです。電話等の口頭でのクーリングオフは、引止めに遭ってしまったり、「担当者は不在です」等と引き伸ばされて、クーリングオフ期間が過ぎてしまう恐れもあります。また、電話で解約を受け付けたにもかかわらず、後々「聞いてない」と言われましたら、トラブルに発展する恐れがありますので、書面による通知をすべきです。

 書面で相手の業者に発信した時点でクーリングオフ期間内であれば、クーリングオフを告知したことになります。ですので、送った時点で期間内であれば、相手の業者の受け取りがクーリングオフ期間が経過していても、問題ありません。

 クーリングオフは解約したい理由や業者の同意を必要とせず、一方的に解約できる権利ですので、書面を送ってしまえば特にこちらから連絡する必要はないのですが、どうしても連絡する必要があるのでしたら、書面を送ってから連絡した方が良いです。

 クーリングオフは書面を発信した時点で行使したことになりますが、ポストに投函すると日付が曖昧になり、相手業者とのトラブルにもなりかねません。ですので、郵便局に行き、文章の内容と相手に送った日付を証明できる「内容証明郵便」を利用するのが確実です。その際には、「配達証明」を忘れずにつけてください。

 「内容証明郵便」とは郵便局が「相手側に郵便を送達した事実」とその「郵便物の内容」を証明してくれるものです。

 内容証明は同じ文面のものを3通作り、郵便局に差し出します。その後、郵便局員が形式通りに書かれているか確認した後、《1通目:郵便局で保管、2通目:相手側に郵送、3通目:差出人(本人)に返却》といった形で同文3通をそれぞれが持つという形になりますので、あとから相手側が「そんな内容の文章ではなかった」と言っても、言い逃れはできません。

 クーリングオフの場合は「相手側にクーリングオフ期間内に通知書を送達した事実」が必要ですが、「相手業者が受け取ったという事実」も重要になってくるので、必ず、内容証明郵便に「配達証明」を付けておく必要があります。

●特定継続的役務の中途解約

 クーリングオフの期間が過ぎてしまった場合でも、サービスが提供されている期間内であれば、中途解約が認められます。その場合、解約料を支払うことになりますが、理由を問わず解約できます。クーリングオフと同様にやめたい理由というのは、必要ありませんが、損害賠償はしなくてはいけませんので、各個人で交渉される場合は特に注意が必要です。

 中途解約を申し出る場合は、書面でも口頭でもどちらでもかまいませんが、「トラブルを避けるためにもきちんと主張しておきたい」等の場合は書面で通知した方が良いでしょう。中途解約できる政令指定役務は以下のようになっています。

1:役務

2:期間 3:金額
エステ 1ヶ月を超えるもの

5万円を超えるもの

(入会金、受講料、教材費、関連商品など全て含んだ額です。)

家庭教師派遣・学習塾・語学教室・パソコン教室・結婚相手紹介サービス 2ヶ月を超えるもの

 中途解約ができても、前払いしたお金が返ってこなかったり、高額な損害賠償を支払わなければならないようなことであれば何の意味もありません。そこで、業者が損害賠償を請求できる上限は以下のように定められています。

契約の解除がサービス開始前の場合
家庭教師・エステ 2万円
語学教室・パソコン教室 1万5千円
学習塾 1万1千円
結婚相手紹介サービス 3万円

 

契約の解除がサービス開始後の場合
家庭教師 5万円または、1か月分の授業料のいずれか低い額
学習塾 2万円または、1か月分の授業料のいずれか低い額
語学教室 5万円または、契約残金の20%のいずれか低い額
パソコン教室
エステ 2万円または、契約残金の10%のいずれか低い額
結婚相手紹介サービス 2万円または、契約残金の20%のいずれか低い額

 

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